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塚越広大 あいさつ

 

「誰もが気軽にモータースポーツを楽しめ、いろんな世界につながっていく場所にしたいと思っています」

 

2014年7月にフォーミュランド・ラー飯能の創設者であり、オーナーの阿川和生さんから、コースを引き継いだことを報告させていただきます。

フォーミュランド・ラー飯能は、レンタルカートコースの先駆けとして1993年5月15日にオープンしました。以来、20年以上にも渡り、たくさんの人に愛されてきました。僕もここでレースの楽しさや魅力を知ったひとりです。

僕はフォーミュランド・ラー飯能がオープンした日に、初めてレーシングカートに乗りました。つまり僕がレーシングドライバーとして歩み始めた日と、フォーミュランド・ラー飯能の歴史が始まった日は同じ日なのです。

フォーミュランド・ラー飯能で初めてカートに乗って、それからずっとここで育ってきて、今もキッズスクールなどを開催させてもらっています。フォーミュランド・ラー飯能は僕にとって故郷のようなもので、プロのドライバーになってからもすごく大事な場所だと感じていました。

そんな時、阿川さんから「誰かコースをやってくれる人がいないかな?」と相談されました。僕にとって大事な場所であるフォーミュランド・ラー飯能を今のままで存続させていきたい。その一心で、阿川さんに「もし僕ができるなら、僕にやらせてください」と話しました。阿川さんも「広大がやってくれるならうれしい」と言ってくれて、僕がフォーミュランド・ラー飯能を引き継ぐことになりました。

フォーミュランド・ラー飯能は「モータースポーツをより多くの人に気軽に体験してほしい」というコンセプトのもとでスタートしました。これからも、その思いをしっかりと受け継いで、子どもから大人まで気軽にモータースポーツの楽しさに触れられる場所にしたいと思っています。

モータースポーツが好きな人にとってさえ、いきなりサーキットで走行するのは敷居が高いものです。でもレンタルカートコースのフォーミュランド・ラー飯能であれば、手ぶらで来ても楽しめますし、少し練習すれば、仲間とすぐにレースをすることができます。

レースはやるのではなく、見ることが好きな人も多いですが、カートに乗ることによってレースの見方が変わってくるはずです。またカート走行の経験は、普段のクルマの運転にも役立つと思います。僕は、このコースを単にモータースポーツに触れられる場所というだけでなく、いろいろなことにつながっていく場所にしていきたいと思っています。

子どもたちには、モータースポーツを始める最初の入口にすることや、レースの面白さを体感してもらい、「サーキットにレースを見に行ってみたい」と思ってくれる、そんなきっかけとなる場所にしたいです。また将来、自分のような「プロを目指したい」という人のサポートもしていきたいと思っています。実際、すでに僕がここで行っているキッズカートスクールや『Koudai Cup』で学んだあと、本気でプロのレーサーを目指して活動している子どもたちがいます。彼らがこのコースでいろんなことを学んでほしいと思っています。

ただ、僕はここを子どもだけが楽しめる場所にしたくありません。大人たちが集まって、ワイワイと楽しめる場所にしたいのです。最近は、どうしても子どもたちを優先して、大人は子どもが走っているのをただ見守るだけになりがちですが、やっぱり大人にも楽しんでほしいのです。特に今のお父さんやお母さんたちは、1980年代〜1990年代のF1ブームを経験していますので、モータースポーツをよく知っていますし、レースに対する情熱もあります。

大人が楽しめるために、例えば大人のカートスクールを開催し、スカラシップ制度を設けて、チャンピオンになったら鈴鹿のマスターズレースに出られるようにするなど、親子でレース対決するのも面白いですよね。それ以外にも、レンタルカートの24時間のレースやポケバイで8時間耐久レースなど……心に温めているプランはたくさんあります。

また現役のドライバーやライダーの皆さんが協力してくれ、毎年年末に開催されている『クリスマス大運動会』のように、僕だからできること、フォーミュランド・ラー飯能だからできることはたくさんあると思います。そういう新たな試みに積極的にトライしていきます。

繰り返しになりますが、僕はこの場所を年齢や性別に関係なく、たくさんの人がレースを楽しめるところにしたいと思っています。さらにパワーアップするフォーミュランド・ラー飯能の活動を、これからも楽しみにしていてください。

 

2015年1月
フォーミュランド・ラー飯能 塚越広大